日本では100人に1人が発症する「統合失調症」は治療で寛解できる

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「20歳前後で発症する人が多いです。発症の原因はいまだ明らかになっていませんが、元々の性格が神経質、内向的、敏感な人や、家族に統合失調症の人がいると発症しやすいといわれています。また、ネグレクトや親の収入などの養育環境も発症に関係しているという説があります。患者さんには幻覚・妄想の他に、話にまとまりがなく主語述語がつながらない『思考の解体』がみられ、意欲低下の状態が1カ月から半年ほど続いている場合、統合失調症の疑いがあります」

 受診せず放置した場合の自殺(企図)率は30~50%とかなり高い。発症しても約30%の人は治療によって寛解するので、疑われる症状がみられる際には家族や周囲が自覚症状を感じにくい本人へ受診を促し、早期に治療を開始したい。

「治療は抗精神病薬の処方を行います。また、薬と一緒に生活技能訓練、作業療法などの心理社会的治療を行うと効果的です」

 さらに近年、新たな治療法の研究が進んでいる。異常がみられる神経の機能に対して微弱な電気刺激を行い、症状の改善を図る「経頭蓋直流電気刺激(tDCS)」だ。

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