著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

マルチタスクはシングルタスクよりも作業効率を低下させる?

公開日: 更新日:

 電話をしながら、パソコンで資料を作成する。料理を作りながら、LINEで連絡を取り合う。複数のタスクを同時に行うことを、いわゆる「マルチタスク」と呼びますが、得意な人もいれば、不得意な人もいるのではないでしょうか。

 同じ時間を使って、複数のことを同時にこなしてしまうわけですから、一見するとマルチタスクは生産性を上げることができるように思えます。しかし、実際には注意の散漫化によって、作業効率が低下するともいわれています。

 マルチタスクを行うと、脳のリソースは分散されます。たとえば、電話だけをしているなら、脳のリソースは「話す」「聞く」「(話を)理解する」といったのみに注がれますが、電話に加えて資料を作成するとなると、「タイピング」などさらにリソースを割くことが増えてしまいます。

 わかりやすく伝えるなら、運転をしながらモニターでテレビを見ていると「危ない」ですよね? このように他分野に脳のリソースを割いてしまうからこそ、注意の散漫化や疲労感といった副作用が生じてしまうのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    U18高校代表19人の全進路が判明!プロ志望は7人、投手3人は中大に内定、横浜高の4人は?

  2. 2

    中日についてオレが思うことを言っちゃおう。一向に補強もせず、本当に勝ちたいのだろうか

  3. 3

    錦織圭と西岡良仁の不調に共通する難題…男子テニスの〈パワー・精度〉は爆発的向上している

  4. 4

    森保JのW杯に大いなる不安…三笘薫は「突破力に陰り」、伊東純也は「完治しない故障」

  5. 5

    私のスケジュールを大公開…やっぱりゴルフが好きでなければ続けられません

  1. 6

    15年前に“茶髪&へそピアス”で話題だった美人陸上選手は39歳、2児のママ…「誹謗中傷もあって病んだことも」

  2. 7

    自民元議員・和田政宗氏が参政党に露骨なスリ寄り…宮城県知事選で政策協力、過激政策に“偽情報拡散”の懸念

  3. 8

    小泉今日子は商才もピカイチ! 還暦からの「自分がやりたいこと」を実現させる“先立つもの”の備え方

  4. 9

    司から竹内組長へ…山口組はどう変わるのか

  5. 10

    「時代に挑んだ男」加納典明(45)勝新太郎との交友「図体や印象より、遥かに鋭利なものを持っていた」