著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

デート中、スマホは見えない場所へ…親近感や共感に影響あり

公開日: 更新日:

 研究を主導したサラ・コインは、「テクノロジーが恋人との会話や時間を妨害したり中断したりすることによって、対立や否定的な結果につながる可能性がある」と指摘しています。たしかに、せっかくのデートの最中にスマホをいじっていたら、「この人、私といてつまらないの?」と思われてしまいそうですよね。

 また、ワシントンのカフェで100組のカップルを観察した──というユニークな研究では、「テーブルに1台のスマホが置かれている」、あるいは「どちらかがスマホを持っている」という状況にいたカップルは、双方ともに親近感や共感が低下することも分かったといいます。

 テーブルに置かれているだけでも懐疑的にとらえるパートナーがいるわけですから、デートの最中はバッグやポケットにしまうなど目に見えない場所に置いた方が◎。関係性が親密であればあるほどスマホが共感に与えるダメージは大きくなり、大切にされている感覚が低下したともいいます。この結果は、スマホが特別なものではなく、日常的なものになったという何よりの証左ではないでしょうか。

 特別な行為であればパートナーも理解を示すはずです。しかし、スマホがペットボトルの水を飲むことと同じくらい当たり前の行為になったからこそ、「今、それ(スマホ)をいじる必要がある?」と相手は解釈してしまうわけです(水分を補給するのとはワケが違いますからね)。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  3. 3

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 4

    阪神・大山を“逆シリーズ男”にしたソフトバンクの秘策…開幕前から丸裸、ようやく初安打・初打点

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    創価学会OB長井秀和氏が明かす芸能人チーム「芸術部」の正体…政界、芸能界で蠢く売れっ子たち

  2. 7

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  3. 8

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  4. 9

    大死闘のワールドシリーズにかすむ日本シリーズ「見る気しない」の声続出…日米頂上決戦めぐる彼我の差

  5. 10

    ソフトB柳田悠岐が明かす阪神・佐藤輝明の“最大の武器”…「自分より全然上ですよ」