篠山紀信さんも坂田利夫さんに続き…27年間で8.3倍増の「老衰」とは穏やかな最期なのか?

公開日: 更新日:

 では、なぜ、老衰は増えているのか?

 医学の進歩により「病気」で亡くなる人が減り、天寿を全うする人が増えてきたのも事実だが、それだけではない。かつては、死亡欄に死因不明の老衰と書くのを医学の敗北と考える医師が多く、「心不全」などともっともらしい病名を書いた。しかしその後、死亡診断書記入マニュアルに、世界保健機関(WHO)のルールを理由として「(死亡の原因の欄には)疾患の終末期の状態としての心不全、呼吸器不全等は書かないようにします」との注意書きが加わった。

「しかし、もっとも大きな理由は、本人も家族も老衰を望むようになったことです。苦しむことなく穏やかに旅立った、十分に生き切った、との思いが老衰にはある。むろん、医師は死因に虚偽を書くことはできませんが、85歳以上では基本、原死因に老衰と書くことが多いように思います」(山中院長)

 今後も老衰は増えていくだろう。しかし、イメージするような穏やかな最期を迎えさせるには、看取る側もより良い死を迎えるための勉強が必要だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  2. 2

    紗栄子にあって工藤静香にないものとは? 道休蓮vsKōki,「親の七光」モデルデビューが明暗分かれたワケ

  3. 3

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  4. 4

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  5. 5

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  1. 6

    永野芽郁×田中圭「不倫疑惑」騒動でダメージが大きいのはどっちだ?

  2. 7

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  3. 8

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動

  4. 9

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 10

    永野芽郁がANNで“二股不倫”騒動を謝罪も、清純派イメージ崩壊危機…蒸し返される過去の奔放すぎる行状