子供の病気かと思ったら…「大人の中耳炎」には背後に深刻な病気が隠れている危険が

公開日: 更新日:

 耳が詰まっている感じがして聞こえにくい--。発熱や痛みがないなら「滲出性中耳炎」の可能性が考えられる。中耳炎といえば子供の病気だと思われがちだが、大人が発症した場合、背後に深刻な病気が隠れているケースもあるという。「妙典さいとう耳鼻咽喉科」院長の齊藤達矢氏に聞いた。

「滲出性中耳炎」は、鼓膜の奥にある鼓室に液体がたまり、耳と鼻をつなぐ耳管の働きが正常に機能しなくなり起こる中耳炎だ。耳管の働きを低下させる原因には、アデノイド肥大、副鼻腔炎、急性中耳炎からの移行、アレルギー性鼻炎の悪化、加齢に伴う耳管機能の衰えなどが挙げられる。耳管は気圧の調整の役割を担っているが、働きが悪くなると中耳の圧力が低下(陰圧)し、粘膜から液体が染み出すことで中耳炎が引き起こされるという。

「症状は、耳が詰まっているような耳閉感や聞こえの悪さ、耳鳴りが特徴で、急性中耳炎のような発熱や激しい耳の痛みの症状は見られません。ほとんどは耳管機能が未熟なお子さんに発症しますが、当院では1カ月に数人は大人の患者さんも滲出性中耳炎と診断されています」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    これぞ維新クオリティー!「定数削減法案」絶望的で党は“錯乱状態”…チンピラ度も増し増し

  3. 3

    「おこめ券」迫られる軌道修正…自治体首長から強烈批判、鈴木農相の地元山形も「NO」突き付け

  4. 4

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  5. 5

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  1. 6

    12月でも被害・出没続々…クマが冬眠できない事情と、する必要がなくなった理由

  2. 7

    やはり進次郎氏は「防衛相」不適格…レーダー照射めぐる中国との反論合戦に「プロ意識欠如」と識者バッサリ

  3. 8

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  4. 9

    黄川田地方創生相が高市政権の“弱点”に急浮上…予算委でグダグダ答弁連発、突如ニヤつく超KYぶり

  5. 10

    2025年のヒロイン今田美桜&河合優実の「あんぱん」人気コンビに暗雲…来年の活躍危惧の見通しも