著者のコラム一覧
天野篤順天堂大学医学部心臓血管外科教授

1955年、埼玉県蓮田市生まれ。日本大学医学部卒業後、亀田総合病院(千葉県鴨川市)や新東京病院(千葉県松戸市)などで数多くの手術症例を重ね、02年に現職に就任。これまでに執刀した手術は6500例を超え、98%以上の成功率を収めている。12年2月、東京大学と順天堂大の合同チームで天皇陛下の冠動脈バイパス手術を執刀した。近著に「天職」(プレジデント社)、「100年を生きる 心臓との付き合い方」(講談社ビーシー)、「若さは心臓から築く 新型コロナ時代の100年人生の迎え方」(講談社ビーシー)がある。

「鉄分」が不足すると心臓にとって大きなマイナスになる

公開日: 更新日:

 貧血で鉄剤の服用を開始した場合、赤血球が新たに作られてフェリチンが十分な値になるまで一般的には4~6カ月かかるため、半年ほど治療を続けることが望ましいといえるでしょう。

 また、鉄分は食事で摂取することも重要です。鉄分には動物性食品のヘム鉄と、植物性食品の非ヘム鉄があり、ヘム鉄は体内への吸収率が高く、非ヘム鉄はビタミンCやタンパクと一緒に取ると吸収を高めるといわれています。

 ヘム鉄は、牛肉、レバー、赤身の魚、アサリ、カキなどに多く含まれていて、非ヘム鉄は、納豆、レンズマメや枝豆などの豆類、小松菜やホウレンソウなどの野菜、ひじきなどの海藻類に豊富です。貧血気味の人は、食事から鉄分を摂取することを日頃から心掛けるといいでしょう。

 慢性的に鉄分が不足している場合、心臓に負担がかかって何らかの影響が出る前に、まずは貧血の症状が先に現れる可能性が高いといえます。ですから、近ごろ疲れやすくなったとか、少し動いただけで動悸がするといった変化を自覚したら、医療機関を受診して血液の状態をチェックすることをおすすめします。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 5

    広島・大瀬良は仰天「教えていいって言ってない!」…巨人・戸郷との“球種交換”まさかの顛末

  1. 6

    広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない

  2. 7

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 8

    令和ロマンくるまは契約解除、ダウンタウンは配信開始…吉本興業の“二枚舌”に批判殺到

  4. 9

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 10

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か