著者のコラム一覧
永尾光一一般社団法人日本精索静脈瘤協会代表理事、医療法人社団マイクロ会理事長、 銀座リプロ外科院長、東邦大学名誉教授

1960年生まれ。埼玉県出身。昭和大学で形成外科学を8年間専攻後、東邦大学で泌尿器科学を専攻。東邦大医学部泌尿器科学講座教授、医学博士・泌尿器科専門医、男性不妊治療・精索静脈瘤手術の第一人者。 一般社団法人日本精索静脈瘤協会医療法人社団マイクロ会理事長。

不妊治療の費用問題…検査・診察料で20万円~70万円が相場も、間違った治療で無駄に

公開日: 更新日:

 少子化が進み決して珍しいものではなくなった不妊治療。検討する人は増えているが、費用や治療の流れなど実態は意外と知られていない。今回は人工授精や体外受精、そして乏精子症や精子無力症など男性側の不妊治療も含めて費用を考える。

  ◇  ◇  ◇
 
 精液検査やエコー検査で治療可能な病気が無い場合、精子の濃度や運動率が低いと診断されると、人工授精、体外受精、顕微授精といった生殖補助医療が選択肢になります。
 
 人工授精は1万8200円、体外受精は3万2000円、顕微授精は卵の数によって3万8000円~11万8000円。自己負担はその30%程度です。人工授精の妊娠率は1回あたり5~10%、体外受精や顕微授精は20%程度とされ、複数回の治療が必要になるケースもあります。これらの治療は女性側に心身の負担が多いのが現状です。

 一方、不妊の原因の約半数は男性側にあります。代表的なのは精子の数が少ない「乏精子症」や、精子に元気(運動率が低い)がない「精子無力症」。背景にはホルモンバランスの乱れのほか、精巣周囲の血流異常である精索静脈瘤といった問題が関与することがあります。

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