突然の胸痛、「ただの筋肉痛?」56歳男性を襲った心臓発作の見逃せないサイン
あなたは普段、胸痛(胸の痛み)を感じることはあるでしょうか。場所が場所なだけに、身構えてしまう部位だと思いますが、程度によっては病院に行くべきか悩みますよね。今回は絶対に見逃してはいけない胸の痛みと、心臓発作の兆候について医師の視点でお伝えします。
まず前提として、一口に胸痛といっても、その原因は様々です。肋骨や胸の筋肉・神経の痛み(筋肉痛や肋間神経痛など)、食道や胃の病気(逆流性食道炎など)、他にも精神的なストレスなど多種多様な原因があります。
しかし、当然原因として最も警戒しなければならないのが「心臓」です。放置すれば命に関わる狭心症や心筋梗塞といった病気が隠れていることがあり ますし、心臓発作の症状にはかなり意外なものも存在します。
例えばTさん56歳のケース。Tさんは長年建設現場で元気に働いていて、重い資材を運んだり、無理な姿勢を長時間続けることも珍しくありませんでした。そんなTさんですが、ある日朝起きた時に胸の痛みを感じ起床しました。少し焦ったものの、様子を見ていたら痛みが左肩に移動してきたので「筋肉痛か何かだろう」と判断し、自分で肩のマッサージを行い、いつも腰に貼っている湿布薬を肩に貼り、そのまま工事の仕事へ出勤しました。