著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

キャベツやブロッコリーで大腸がんが予防できる?

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 世界がん統計によれば、大腸がんはがんに関連した死亡の第2位であり、世界各国で年間90万3859人が大腸がんで死亡し、190万人が新たに大腸がんと診断されています。大腸がんの発症リスクは、食習慣の影響を受けることが知られていて、キャベツやブロッコリーなどのアブラナ科の野菜は、大腸がんの予防に効果的であると考えられてきました。

 アブラナ科の野菜には、食物繊維やビタミンCに加え、フラボノイドやカロテノイドなどの栄養素が豊富に含まれています。これらの物質は、発がん物質の分解や細胞の異常な増殖を抑える働きが示唆されていました。そのような中、アブラナ科の野菜と大腸がんの関連性を検討した研究論文が、消化器病の専門誌に2025年8月11日付で掲載されました。

 この研究は、アブラナ科の野菜の摂取と大腸がんの関連性について、過去に報告されている研究論文を網羅的に収集し、個々の研究で報告されているデータを統計的に統合(メタ分析)したものです。25年6月までに報告された17研究(被験者総数63万9539人)が分析対象となりました。

 その結果、大腸がんの発症リスクは、アブラナ科の野菜の摂取量が最も少ない集団と比べて、最も多い集団で17%低下しました。特に、アジア人や米国人でリスクが低い傾向にありました。また、大腸がん予防における、アブラナ科の野菜の最適な摂取量は1日40~60グラムであり、60グラムを超えて摂取しても、それ以上のリスク低下は認められませんでした。

 論文著者らは「アブラナ科の野菜の摂取と大腸がんの関連性については、国や地域ごとの食事パターンや生活習慣によって異なる可能性がある」と考察しています。

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