「洞不全症候群」はペースメーカー治療で劇的な回復が期待できる
今年9月、歌手の美川憲一さん(79)が「洞不全症候群」によりペースメーカーを埋め込む手術を受けました。
術後の経過は順調だったそうですが、「ペースメーカーが安定して固着するまでにもう少し時間がかかること、また入院による体力、筋力の低下も見られたので、念のため大事をとらせていただきました」と、10月に予定されていたテレビ出演の予定をキャンセルし、12月初旬に開催するはずだったコンサートは中止と発表されています。
洞不全症候群というのは不整脈の一種で、心臓にもともと備わっているペースメーカーである洞結節の機能が低下する病気です。洞結節は右心房にあって、電気信号を発して脈拍をコントロールしています。自律神経である交感神経・副交感神経に作用するホルモンの直接的な関与や、体循環から戻る血液量の増減などを瞬時に察知して、身体が必要な脈拍数を心臓に指令します。
その洞結節が、加齢などによって衰えると、電気信号がうまく伝わらなくなり、脈が極端に遅くなることで脳への血流が不足して、めまい、ふらつき、失神などが現れるケースが少なくありません。美川さんも、めまいがきっかけで検査を受け、洞不全症候群が発覚したといいます。


















