円錐角膜(3)ハードコンタクトレンズで視力矯正が難しくなったら…
初期段階ではソフトコンタクトレンズや眼鏡を使用することで視力の矯正が可能となる円錐角膜(えんすいかくまく)。中等度になると、ハードコンタクトレンズを使っての治療となります。しかし、さらに進行すると、突出した角膜が半透明に濁ったり、また、突出した角膜が膨れ上がってしまう「急性水腫」が起きて、より一層の視力不良につながってしまうことがあります。これらが起きると、視力の低下を防ぐのは困難となり、角膜移植の手術が検討されます。
濁りや水腫が出る前の患者さん向けの治療となりますが、近年は「ICRS(角膜内リング)」と「角膜クロスリンキング」という手術を受けるという選択肢もあります。ICRSは角膜の形状を矯正する骨組みとして半円弧状の2つのリングを角膜内に挿入。これにより角膜の突出が軽減し、角膜形状の非対称性を改善させる効果があります。
手術後も不正乱視は残りますが、ハードコンタクトレンズを長時間装用できるようになることが多く、矯正視力の向上が期待できます。手術は日帰りで手術時間は約15分。自由診療となっており、費用は当クリニックの場合、片目で41万円となっています。


















