著者のコラム一覧
東敬一朗石川県・金沢市「浅ノ川総合病院」薬剤部主任、薬剤師

1976年、愛知県生まれの三重県育ち。摂南大学卒。金沢大学大学院修了。薬学博士。日本リハビリテーション栄養学会理事。日本臨床栄養代謝学会代議員。栄養サポートチーム専門療法士、老年薬学指導薬剤師など、栄養や高齢者の薬物療法に関する専門資格を取得。

「コーヒー」でクスリを飲んではいけないのはなぜか?

公開日: 更新日:

 睡眠薬や不安に対するクスリを服用している方も注意が必要です。カフェインは覚醒方向に働く成分であるため、そういったクスリと逆の作用をしてしまいます。「クスリを飲んだのに眠れない」と思っていたら、夕方以降に濃いお茶やコーヒーを飲んだことが原因だった、というケースもあります。

 抗菌薬の中にも、カフェインを体に残りやすくするものがあります。そういったことを避けるためにも、なにか新しいクスリが始まったときには、「コーヒーやお茶はいつも通りに飲んでいいですか」と薬剤師に聞いていただくと安心です。

 では、カフェインは摂取しないほうがよいのでしょうか? 多くの場合、ほどほどに摂取していただく分には問題になりません。問題になりやすいのは、クスリをコーヒーで服用すること、カフェインを過剰に摂取することです。コーヒーや緑茶などを飲むときはクスリの服用から時間をあける。夜眠れない方は、午後のカフェイン摂取を控える。こうした工夫だけでも、ずいぶんと変わってくるでしょう。

 高齢になるとクスリの種類が増えますし、体からクスリやカフェインが抜ける早さも変わります。一方で、コーヒーは嗜好品であり、クスリは健康を守るためのものです。どちらも上手に、そして安全に生かすために、①クスリは水で服用する②カフェインの摂取はほどほどにする③迷ったときは遠慮せず薬剤師に聞く。この3つを合言葉にして、安心して日々の一杯を楽しみましょう。

【連載】高齢者の正しいクスリとの付き合い方

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