あまたの青年が夢を語らい、そして去っていった

公開日: 更新日:

<新宿三丁目 どん底>

 ドンカクこと、オリジナルのどん底カクテル650円を飲みながらか定かじゃないが、詩人の金子光晴は「ドンカクの唄」と題し、こう詠(うた)っている。
〈ドンカクをなみなみ注いで/コップをまえにおくと/ふしょうぶしょうに/この世界はうごきだす/もう、どっこへもゆくところはない筈なのに/星は、目をしょぼつかせながら案内するために/しかたなし〉

 一体どのくらいの青年が、ここで夢を語らい、去っていったのだろう。新宿に闇市が軒を連ねる1951年、俳優養成学校「舞台芸術学院」第1期生の矢野智氏が和洋酒店として開店。店名は、矢野氏が学長で劇作家の秋田雨雀氏に相談したところ、「『どん底』の舞台が最後の舞台になるかもしれないから『どん底』にしたらどうだ」と、ゴーリキーの戯曲からつけてもらったという。以来62年、三島由紀夫に黒沢明、吉行和子ら文壇に映画関係、女優に俳優、そのタマゴたちを中心に、青年が杯を交わしてきた。もとい、今も交わしているというべきだろう。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のライフ記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無名俳優と電撃格差婚で 川栄李奈にのしかかる“ミルク代”

  2. 2

    川栄李奈が32歳の俳優と“授かり婚”で…今後の女優人生は?

  3. 3

    理由は子どもだけか 磯野貴理子“2度目離婚”芸能記者の見方

  4. 4

    防衛大学校が受験者2250人も激減…蔓延する“いじめ”の実態

  5. 5

    習近平に隠し玉 レアアース禁輸で日本ハイテク産業大打撃

  6. 6

    安倍政権が企む“年金改悪”のゴールは「80歳」での支給開始

  7. 7

    立憲が参院東京選挙区で大バクチ 強気“2人擁立”は吉か凶か

  8. 8

    流出した細川ふみえのキャバ嬢時代写真を巡って直談判に

  9. 9

    【日本ダービー】無敗の皐月賞馬サートゥルナーリアに立ちはだかる厚い壁

  10. 10

    85%が老後に腐心…50代から2000万円貯める40代の資金計画

もっと見る

編集部オススメ

  1. {{ $index+1 }}

    {{ pickup.Article.title_short }}

もっと見る