日本酒の伝道師セレクトの極上の杯を受ける

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■やきとり雅 荻窪

 木枯らしの東京を中央線の車窓から眺め、荻窪駅で下車。西口から青梅街道を左へ歩くこと約7分、環八の少し手前の左側路地に真新しい白い看板を見つけた。この夏、西荻から移転してきた日本酒の名店「やきとり雅」である。

 肌寒い冬、熱燗飲むなら今でしょと階段を駆け上がって2階へ。路面店で、人懐っこい雰囲気だった以前と違い、白木の内装のモダンな雰囲気にちょっとたじろぐ。靴を脱いでいたら、「いらっしゃ~い」と懐かしいダミ声が聞こえてきた。ワインのソムリエのように、全国の日本酒に通じ、つまみにあったセレクトをしてくれる店主の雅さんこと筒井治雅氏だ。

 挨拶のあと、カウンターに腰を落ち着けて、まずは「今月のサービス」と壁に張ってある多賀秋の詩600円をお願いする。目の前に恭しくグラスを置いた雅さんは、トクトクとあふれんばかりに酒を注いでくれた。グラスを置いたまま、顔を近づけて、ツツーッとひと口。実にまろやかである。うっとりするような酔いが、全身に広がっていく。これはたまらない。目を開くと、待ってましたとばかりに雅さんの口上が始まる。

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