名物の合い鴨焼きで幕を開ける、魅惑の焼き鳥コース

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<ほさか 新橋>

「ゆうべ閑古鳥が鳴いたと思ったら、今夜はしっちゃかめっちゃかなんだから。長年やってても、分からないもんだよ」
 ご主人の保坂幸五さんは苦笑いを浮かべながら、もくもくと煙を上げる焼き台へ向かっていた。

 新橋は日比谷口からSL広場を抜けて左側の路地にある烏森神社。パワースポットとして若い女性も集まる参道で「鳥」の暖簾をさげて45年の「ほさか」は、中高年男のオアシスだ。小さなカウンターとテーブル席は宵の口から満員で、生ビールのジョッキをあおる音、焼き鳥を頬張る笑顔、明るい話し声がこだましている。焼き鳥の焼きあがるジュージューは飲んべえの心を高める伴奏か。保坂主人の串さばきは指揮者のそれに見えてくる。良い夜だ。

 止まり木に座ると、まずは合い鴨焼き147円(1本)が2本供される。これが店の流儀、名刺代わりとでも言おうか、店主のこだわりなのだ。瓶ビール(中)578円をグビリとやって、頬張った。この界隈にあった焼き鳥の名店「つるや」で修業すること15年、ご主人が受け継いだ伝統の味である。噛むほどに鴨肉から熱い脂があふれ出し、野趣あふれるうま味が広がっていく。

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