桜色のパッチワーク<成瀬>

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「えーっ! こんなに桜が美しいなんて!」

 その日、町田の成瀬駅に初めて降りた4人は、思わず大声を上げた。

「昨日行った自由が丘の桜は、ほとんど散っていたよ」

「私だって、昨日、一昨日と連続で千鳥ケ淵と中目黒で花見をしたけど、ピークは過ぎていた」

「電車の中からも成瀬の桜並木が見えて、あまりの満開ぶりに感動した!」

 口々に、感想を述べ合う。それほど凄かったのだ、成瀬の桜。

「都心より数度気温が低いので、桜の開花も遅い。だから、都心で桜が散っていても、まだ大丈夫だと思う。数キロ続く桜並木を見に来ているのは、地元の人だけ。花見の穴場スポット」と成瀬に住む人から聞き、案内してもらったのは4月5日の日曜日。正直、あまり期待していなかったのだが、都心の有名花見スポットをはるかにしのぐ、見事な光景だった。

 JR横浜線の成瀬駅から歩いて10分ほど。恩田川沿いの道が、桜並木になる。毎年たくさんの人が押し寄せる目黒川の桜並木の“豪華版”と言えば、うまく伝わるだろうか。木が大きい。枝が水面ギリギリまで伸びている。恩田川の水量があまりなく、流れがゆっくりだからか、風で飛んだ花びらが、川のあちこちに引っかかるように浮いていて、桜色のパッチワークのようだ。

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