川のほとりの茶屋にて<稲田堤>

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 長椅子に座り、トマトハイ、焼きフランク、煮込み、焼きそばを注文。

 といっても、4代目になる店主の女性と、手伝いの女性2人でやっているので、当然、セルフサービス。

 頼んだ酒が用意されるのはゆっくりめ、料理はもっとゆっくりめ。たぬきやでは焦ってはいけない。スナック菓子を1個購入し、それをつまみながら、濃いめのトマトハイをすする。しばらくしてフランク、30分くらいして「焼きそばの方~」と呼び声がかかった。その頃には、すでにほろ酔い気分だ。

「さっき、この近くの人に聞いたんだけど、30年前くらいに引っ越してきた時は、一面、ナシ畑だったんだって」と同行者。

 たぬきやを紹介してくれた知人は、「以前は、たぬきやみたいな茶屋が何十軒も並んでいたらしい。渡し舟が川を行き来し、芸者を連れてくるダンナ衆もいたんだって。いつしか茶屋はなくなり、今は1軒だけ。店主のおばあさんが店を閉めたらどうなるんだろう」と話していた。

 ごとんごとんごとん。振り返ると、京王線が通り過ぎるところ。バックは、夕日で真っ赤っ赤。

【世田谷散歩人・和田町夫】

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