著者のコラム一覧
田丸昇

1950年5月5日、長野県東御市生まれ。元日本将棋連盟理事。中学生で奨励会入りし、佐瀬勇次名誉九段の門下生となる。長髪から「ライオン丸」というニックネームで知られた。16年10月に現役引退。近著に「名棋士の対局に学ぶ 詰め&必死」(創元社)がある。

米長邦雄九段 49歳11カ月で悲願の名人獲得の裏エピソード

公開日: 更新日:
佐瀬一門の棋士たち(提供写真)

 1993(平成5)年3月、米長邦雄九段(当時49)は名人戦で7回目の挑戦者になった。米長は「菜の花は薹が立ってから花が咲く」と当時の心境を語った。花の茎である薹は伸びると硬くなって旬を過ぎるが、それから咲き誇る菜の花に「もう一花咲かせたい」という自身を見立てたのだ。

 米… 

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