浅野史郎さん<3>2人がいたからなし得た年金大改正の思い出

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 米国留学から帰国すると、環境庁自然保護局企画調整課へ。1956年に水俣病が発見されてから、公害対策の意識が高まり、1971年に環境庁が新設された。

「僕が赴任したのは新設3年目の74年。できたばかりですから、メンバーは各省庁からの寄せ集めでした。ある時、局をまたぐ会議があり、先輩が『わが社としては』と切り出した。霞が関用語で『わが社』とは、発言者が所属する省を指します。出向の身分とはいえ、先輩の“現住所”は環境庁ですから、環境庁としての言い分を話すのが普通ですが、違いました。出向元の建設省としての意見だったのです」

 心の中で「“親元”のことは忘れて働くべきだ」と憤慨したという。上司を通じて学ぶところはなかったが、楽しく過ごしていた。

「自治省から出向していた1歳下の仲間とはウマがあって、毎晩のように新橋や虎ノ門で飲んでいました。おカネ? 留学中の生活費は在外研修手当で賄いますが、それとは別に日本での給与が手つかずのまま積み上がっていきます。その“貯金”で、飲み歩けました。支払いは僕持ち。オゴリです」

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