食べても無意味? 水煮野菜には抗酸化物質が残っていない
最近はスーパーに行くと、煮た野菜をそのままパッキングした「水煮野菜」が売られているのが目につくようになった。数年前とくらべると種類も増えたし、使い勝手もよくなったようだ。
野菜は、もちろん国産もあるが、たいてい中国産である。それをカットして煮るのだが、そのままでは汁が濁るから、水煮と水洗いを繰り返して、最後にリン酸塩を添加して濁りをとることが多い。それをパッキングして冷凍するか、もしくは加熱殺菌処理したものが輸入される。
ちなみに、独立行政法人「農畜産業振興機構」の調べによると、「水煮野菜」に使われる野菜の産地について、スーパーでは85・7%が、総菜事業者は88・2%が「原産国にこだわらない」と答えているから、国産はきわめて少ないと思われる。
冷凍食品もだいたいこの数字に近く、あえて「国産」と書いていないかぎりは輸入野菜である。
私たちがこの水煮野菜を調理する時、パックの中の水は捨て、具材だけを取り出して煮るはずである。すでに煮ているから、だし汁の中に入れて火を通すだけで簡単に味付けができる。たしかに重宝で、今や家庭だけでなく、弁当屋さんやファミリーレストラン、居酒屋などでもよく使われている。