進次郎環境相は政治力を発揮せよ エネルギー専門家が指摘

視察に訪れた千葉県南房総市で住民と握手する小泉環境相（Ｃ）共同通信社

　ただし風力発電には、次のようなメリットとデメリットがあるという。

「一般的に台風時には、発電機のモーターが焼きつくため風力発電を使えませんが、台風の強風は実際には短い時間。それ以外は動き続けることができます。夜や天気の悪い日にも風力発電は稼動しますから、太陽光発電とも相性がいい。それに発電力が大きく、占有面積も大きくありません。さらに風力発電は、地域活性化にもつながります。風力発電機は１万点以上の部品からなる工業製品です。維持には技術者が必要になりますので、メンテナンスを地元企業が引き受ければ雇用にもつながります」

　一方で、デメリットは次のようなものだ。

「音がしますから、それをうるさいと思うと迷惑になるでしょう。大きな人工物のため嫌がれる。そしてバードストライク（渡り鳥が風車に衝突する事故）が起きますから、渡り鳥の飛ぶ地域では稼動できません」