著者のコラム一覧
田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

公立中高一貫で勝負「けんちば」渋幕逆転への課題と可能性

公開日: 更新日:

「大学受験実績において渋幕の後塵を拝すようになって久しいが、近い将来、必ず県内トップの座を取り戻す日がくると信じている」と語るのは千葉県立千葉中学・高校(通称けんちば)の関係者だ。

 渋幕とは1983年に開校した渋谷教育学園幕張。千葉高の前身である旧制千葉中の創立が1878年だから、その歴史は100年以上も開きがある。公立校が凋落していく中で実績を積み重ね、世紀が変わると、県トップの千葉高を一気に追い抜いた。

「02年に渋幕が千葉高を東大合格者数で初めて上回ったのですが、これは衝撃でした。なぜなら、千葉高は県内のエリートを一手に集める特別な存在だったからです。学校群制度の導入で東京、千葉、中部地方などの公立校が軒並み凋落を余儀なくされた70年代以降も、何とか踏ん張ってきた。そして、90年代前半には東大合格者数トップ10入りも3度、果たしている。しかし、渋幕ら私立校の追い上げに抗すべく術もなく、ずるずると後退してしまったのです」(元千葉県教育委員会職員)

 危機感を持った千葉県側が打ち出した手段は、けんちばを中高一貫にすることだった。08年4月、千葉高に併設する形で千葉中を開校した。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渋野日向子に「ジャンボ尾崎に弟子入り」のススメ…国内3試合目は50人中ブービー終戦

  2. 2

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  3. 3

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  4. 4

    国分太一は人権救済求め「窮状」を訴えるが…5億円自宅に土地、推定年収2億円超の“勝ち組セレブ”ぶりも明らかに

  5. 5

    人権救済を申し立てた国分太一を横目に…元TOKIOリーダー城島茂が始めていた“通販ビジネス”

  1. 6

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  2. 7

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  3. 8

    ソフトバンクに「スタメン定着後すぐアラサー」の悪循環…来季も“全員揃わない年”にならないか

  4. 9

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  5. 10

    小泉“セクシー”防衛相からやっぱり「進次郎構文」が! 殺人兵器輸出が「平和国家の理念と整合」の意味不明