著者のコラム一覧
田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

公立中高一貫で勝負「けんちば」渋幕逆転への課題と可能性

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 ただ、医学部となるとそういうわけにはいかない。19年に国公立の医学部(防衛医大を含む)に合格したのは30人。うち現役は10人で同約33%。医学部だけは「4年制」でないと、なかなか合格は難しいようだ。

 どうしても進学実績にばかり目が向きがちだが、全人教育という意味でも、伝統校らしく、さまざまな工夫が随所に見られる。そのひとつが03年にスタートした「千葉高ノーベル賞」だ。

「けんちばの一番大事な校風の柱となっているのが“自主自律の精神”。そのひとつの実践の場として、千葉高ノーベル賞があります。生徒一人ひとりが自分のテーマを自由に決め、高校1年から2年間かけて研究をまとめるのです」(学校関係者)

 毎年夏休み明けに発表会が行われ、分野ごとにもっとも優れた作品に千葉高ノーベル賞が与えられるのだ。19年度の受賞作品は、人文科学分野「名探偵コナンについて考える―フィクション論の観点から―」、社会科学分野「住みやすい都市とは」、自然科学分野「どら焼きに合う飲み物は何か」、スポーツ・芸術分野「鳥獣戯画をよむ―平安時代の動物観と擬人化―」だった。「毎回、借り物ではないユニークな作品が集まる」(同)という。

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