田中幾太郎
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田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

公立中高一貫で勝負「けんちば」渋幕逆転への課題と可能性

公開日: 更新日:

 なお、開成と渋幕は高校から入学した生徒は1年間、別クラスで教え、2年生から中学からの内部進学生と合流する。対して、けんちばの場合は内部進学生と高校からの生徒を分けることはない。従って、中学でのカリキュラムは他の公立校とほぼ一緒である。

「私立の進学校のような先取り学習を導入しないのは、受験がすべてではないという県立としての矜持。とはいっても、中高一貫の利点を生かすべく、スパイラル方式(反復しながら理解を深めていく学習法)なども取り入れ、それなりの成果を上げています」(前出・学校関係者)

■現役合格率は上がっている

 かつて、千葉高は「4年制高校」と揶揄されていた。難関の大学を目指すには現役では無理で、最初から1浪を前提に受験勉強に臨む必要があるという意味だ。しかし、中高一貫になってからの同校は現役合格率が上がっているという。ここ3年間の東大合格者数を見ると、17年18人(うち現役14人)、18年22人(14人)、19年19人(12人)。現役割合は約68%で、まずまずの数字を残している。中高一貫導入の成果のひとつと言えるかもしれない。

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