コロナ感染急拡大で入院患者増 最新“病床逼迫ワースト20”

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「クラスター対策など減少要因を早急に強めなければ、『急速な』拡大傾向に至る可能性が高い」――9日、コロナ対策分科会の尾身茂会長はそう語ったが、すでに急拡大は進行中だ。10日も東京で293人、大阪で226人、北海道で166人など全国で1287人の新規感染者が確認された。入院患者もジワジワ増え、確保病床も余裕がなくなってきている。最新の実態を調査した。

  ◇  ◇  ◇

 都道府県の確保病床数(4日時点)に占める最新の入院者数の割合が「病床占有率」だ(別表)。

 感染拡大が目立つ寒冷地のうち宮城が46.9%とダントツ。北海道も4日時点の入院者数は215人だったが、9日は382人に増えた。わずか5日で150人以上も増えている。道内に1811の病床を確保しているが、9日の病床占有率は4日の12%から21%に跳ね上がっている。

 10日、25人の感染が確認され、46日連続の2ケタの感染者となった沖縄が36.6%と高水準。東京、埼玉など首都圏のほか、兵庫、大阪、奈良の近畿圏や愛知が上位に顔を出す。4位の兵庫は人口の割に病床が少ない。1を超えると拡大傾向を占める実効再生産数も1.58と高水準だ。

入院できない軽症者の重症化リスク

 懸念されるのは、入院基準が変更されたことだ。これまでは、全感染者が入院対象とされ、若い無症状・軽症者でも入院できたが、これからはそうはいかない。冬に向けて病床の逼迫を恐れる菅政権は入院のハードルを一気に上げた。入院できる感染者を原則65歳以上の高齢者や基礎疾患がある人らに絞る政令改正を10月24日から施行したのだ。

 入院のハードルが高くなれば、早い段階での適切な治療がおろそかになり、重症化、死亡率アップにつながりかねない。

 国立国際医療研究センターが春の第1波と夏の第2波を比較すると、第2波の方が、症状の重さにかかわらず、すべての年齢層で入院患者の死亡率が低下した。発症から診断までの時間が短縮されたからだ。つまり、早期入院は重症化や死亡を防ぐのに有効なのだ。

 加えて、菅政権は「Go To キャンペーン」を続けるつもりだ。人の往来が活発になれば、新型コロナは確実に広がっていく。北海道で拡大しているのもGo Toが影響した可能性を否定できない。

 これから心配されるのは流行の南下だ。

 京都では今月中旬以降、紅葉の最盛期を迎える。Go To トラベルの割引を使って、観光客が押し寄せれば紅葉クラスターだ。スキー場では、更衣室など屋内でのクラスターも考えられる。

 Go To イートを活用したクリスマスイベントや忘・新年会でも感染リスクが潜んでいる。医療ガバナンス研究所理事長の上昌広氏が言う。

「本来、早期治療ができるように病床を確保すべきでした。ところが、入院のハードルを上げることでごまかし、一方で、Go To キャンペーンを続行し感染リスクを高めている。やることすべてが逆行しています」

 入院できない軽症者の重症化が相次いでもおかしくない。

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