【ナポリそば】そばは茹でずにレンジでチン!絶妙な食感に
みやら製麺(東京・上野)
沖縄そばは“そば”といっても、そば粉ではなく中華麺で打つ。それをケチャップで炒めた料理は、ケチャップ焼きそばといわれるが、まぁナポリタンだ。取材と撮影を終え、出来上がりから40分ほど経過したナポリそばを口に運ぶと……。
「ウマい。全然のびていないし。パスタだったら、のび切っていて食えたもんじゃないぞ」
一緒に試食したカメラマンが驚いた。冷めてはいても、麺はアルデンテのままだ。なんで?
「そばを茹でないの。生麺の沖縄そばを買ってきたら、電子レンジで温めてから炒めればいいさ」
生地から切り出された沖縄そばは湯がいて油をまぶしてから袋詰めされる。茹でずに済むのはそのためで、炒める時の水も不要だからそばがのびにくい。
「そばが冷たいと、麺に火が通りにくくて、ほかの具材を炒め過ぎる。レンジで温めるのは、手早く炒めるためさぁ」
トマトの風味が深く感じるのは?
「具材を炒めたら、日本酒を回しかけるでしょ。ケチャップのほかに、トマト缶を加えると、コクが出るの」
麺を茹でない分、パスタで作るより楽だし、断然、沖縄そばの方がウマい。子供はご飯に、パパはツマミに。家族全員喜ぶ一品だ。
《材料》
・沖縄そば 1玉
・スパム(豚小間) 100グラム
・タマネギ 4分の1個
・ピーマン 1個
・日本酒 少々
・ケチャップ 大さじ3杯
・トマト缶 大さじ2杯
・塩 少々
・コショウ 少々
・油 適量
《作り方》
(1)沖縄そばを耐熱ボウルなどに入れて電子レンジで1分温めておく。
(2)タマネギは薄切り、ピーマンはヘタを取って細切り、スパムは1センチ程度の幅で短冊切りにする(豚肉は一口大に)。
(3)熱したフライパンに油を引いて、スパム、野菜の順に入れて炒める。
(4)スパムに火が通ったら日本酒を振る。
(5)③にケチャップとトマト缶を加え、素早く味を絡める。
(6)塩とコショウで味を調えたら出来上がり。
▽宮良隆生(みやら・たかお)
沖縄県石垣島出身。お酒と音楽をこよなく愛し、店の2階には沖縄大衆芸能の開拓者で「てるりん」こと故・照屋林助さんの遺志を伝えるべく、「てるりん館東京」を開設。息子で三線職人の林次郎さんが館長で、不定期にライブや展示会が開かれる。
▽みやら製麺
東京・上野の黒門小学校の南側にある沖縄そば店。麺は、八重山諸島で親しまれている八重山風の丸麺を毎日打っている。化学調味料を使わず、丁寧にとったダシは透き通っていて、「本場よりウマい」と評判。現在はランチ営業のみ。
東京都台東区上野1―2―8
℡03・5577・6622
火曜定休