小泉今日子の彼は“2億円御殿”を譲渡…円満離婚は可能か?
まさかの不倫宣言から3年、女優・小泉今日子(55)と交際していた俳優・豊原功補(55)が妻とたもとを分かち、離婚していたことが明らかになった。豊原は「円満離婚」を強調するが、一般論としてこじれた夫婦にそんなことがあるのだろうか。
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2人の交際が報じられたのは2015年。それをキッカケに豊原は妻子の住む自宅を離れ、別居を始めたとされる。夫婦関係がこじれた6年の間には小泉今日子が自ら設立した個人事務所「明後日」のHPで豊原の妻に謝罪、「自分の罪は自分で背負って生きていきます」とつづりつつ、豊原との関係を堂々と宣言したこともあった。
「俳優豊原功補氏は同じ夢を追う同士だと思っております。また一部の週刊誌などで報道されている通り恋愛関係でもあります」
これが冒頭の“不倫宣言”だ。不倫がバレてから3年、小泉にとっては独立したタイミングでの“不倫宣言”だっただけに、相当の覚悟が垣間見える。
■豊原功補は妻に2億円の自宅を譲渡
逆に豊原の妻や子どもにとっては、ただでさえつらい3年だったところへの“爆弾投下”だ。知られなくてもいい友人や知人に夫の不倫をさらすことになった。傷口に塩をすり込まれた格好で、態度を硬化させても不思議はない。
不倫で夫婦関係がこじれることはある。悪いのは不倫をした側で、配偶者には誠心誠意謝罪すべきだろう。それが、された側に“火に油”の展開となって、円満離婚はありえるのか。男女問題研究家の山崎世美子氏が言う。
「不倫はよくないし、しなくて済むなら離婚は避けるべきです。しかし、険悪ムードを続けたままの夫婦関係は、やっぱりよくありません。関係を修復できなければ、された妻もどこかのタイミングで離婚の踏ん切りをつけるべきで、思春期の子どもがいればなおさらでしょう。豊原さんは、奥さんやお子さんに最大限の配慮をされたのだと思います」
渋る相手が折れる条件とは
では、一般論として不倫を詫びてもかたくなだった妻が折れて、離婚を受け入れるのは、どんなときなのか。山崎氏に聞いた。
ひとつは、子どもだという。豊原の離婚を報じた「女性セブン」は、子どもの成人を待ったとしているが、必ずしも待つ必要はないという。
■子どもの一言が後押しに
「よく離婚を拒む妻は、子どもを前にして『あなたのために高校を卒業するまで頑張ったのよ』などと子どもを口実に離婚を先延ばしにしようとします。世間体を守るためで、たとえば高校卒業のタイミングでの離婚を決め、それまでは円満に過ごせるならそれもいい。しかし、言葉だけで実態が伴わないと、子どもがグレます。『親のイザコザと私のことを一緒にするな。勝手にしろよ』と。子どもが小さいうちの離婚でも、親の機嫌がよく、きちんと育てればグレませんよ」
もちろん、養育費などをしっかり決めておくのが条件になるが、やっぱり子どもの高校卒業など節目を待つケースは少なくないだろう。
「そうなると子どもも周りが見えますから『いいかげんお父さんと別れて、お母さんも自由になれば』などと言ったりします。その一言でかたくなだった妻も、新たな人生を踏み出そうと考えられるのです」
豊原の妻は、豊原より11歳下。40代前半で子どもが成人していれば、自分のセカンドライフも楽しめるだろう。
「離婚するなら、男性も女性も若いうちがいい。セカンドライフのやり直しがききますから。そのタイミングで子どもに声をかけられるのは、大きな意味を持ちます。子どもがいなくても、40代なら『私の人生、もう一花』と思うタイミングなのです。閉経前の女性は、そういうことをイメージしやすい」
妻や子どもの事情を十分考慮した上で、最も重要なのは経済的なこと。カネだ。「女性セブン」によれば、豊原は2億円の自宅を妻に譲ったとするが、サラリーマンの自宅はせいぜい数千万円。ローンが残っている可能性も高い。
「妻側の要求で多いのは、離婚後も自宅に住み続けられること。子どもがいると、学校が替わるのが嫌なので、よりその要求が強くなります。それで慰謝料代わりに住宅ローンの完済まで夫が負担し、完済とともに妻に名義変更するのがひとつでしょう。すでに完済済みなら、そのまま名義変更するのが2つ目です」
■安部譲二さんは別れるたびに財産を
一昨年亡くなった作家の安部譲二さん(享年82)は、8度の離婚のたびに不動産などの財産を別れる妻に譲っていて、離婚のトラブルにはなっていないと伝えられる。安部さんとサラリーマンを比較するのは酷かもしれないが、別れる妻にはそれくらい尽くすのが、離婚を渋る妻とさっぱり別れるコツなのだろう。
裁判はドロ沼状態を終える手段
それでも渋る妻はとことん渋る。船越英一郎の不貞に気づいた松居一代は一時、ユーチューブに“呪いの動画”をアップする騒ぎに発展。船越側は不貞を否定したが、その異常な行動に世間も引いた。
「不倫は、どんなケースであれ、する側が悪い。でも、どこかのタイミングで割り切らないと、精神的におかしくなりやすく、そんな女性は私の相談者の中にもいます。お話をうかがって、男性が心変わりしそうな要素がないことから、慰謝料をもらっての離婚を提案すると、断固拒否するタイプ。そんな方には共通項があります。社交性がない、趣味や楽しみがない、ものを捨てられないの3つです。そんな性格だからこそ、自分に気を寄せた人への執着心が異常に強く、不倫という裏切り行為への攻撃が執念深くなりやすいのです」
もし離婚を阻止しようとした妻に、不貞にまつわる情報を会社や近所の人などにバラまかれたらたまらない。そこまできたら、夫が司法に頼るのも手だという。
「妻の誹謗中傷が夫の名誉毀損になる可能性があれば、妻が要求する慰謝料と相殺される可能性があります。そんな状況になると、円満離婚とはかけ離れたドロ沼状態になりますが、何もせずにいると、誹謗中傷は止まりません。当然、夫婦関係は冷える一方ですから、お互いの生活に区切りをつけるには、裁判所に頼るのが一番でしょう」
船越と松居のケースも、船越側が松居の家庭内暴力を理由に離婚調停を申し立て、その後、離婚が成立している。松居が“勝利宣言”して世間の注目を集めたが、実際は違う。
慰謝料の支払いや財産分与は発生せず、船越が一部を負担した自宅の建築費用は松居が船越の持ち分を買い取る形で決着した。
■おカネで離婚を買う考え方もアリ
「夫婦関係が修復不可能なら、とにかく妻と話し合うこと。子どもがいると、“臭いものにフタ”とばかりに事情を隠しますが、それはよくありません。中学生から上なら子どもも一人の人間として分かるように説明する方がいい。子どもも含めて家族ですから。それでも話し合いがつかなければ、裁判です。言葉は悪いですが、おカネで離婚を買うという考え方も、今の世の中、アリでしょう。ひどい状態をズルズルと続けるよりは間違いなくいいですから」
離婚を意味するバツを汚点と考えるか、次への一歩と見るかは人それぞれ。少なくとも人生の歩みを止められない以上、×を見る角度を少し変えて、+にする方が人生楽なはずだ。