神楽坂淳
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神楽坂淳作家

「うちの旦那が甘ちゃんで」(講談社)、「金四郎の妻ですが」(祥伝社)などの著書がある。

江戸の庶民は明かりを求めた 「灯火管制」はするな

公開日: 更新日:

 東京都知事が午後8時以降は「消灯しろ」と言い出した。都民の恐怖心と犯罪者の喜びをあおって治安を悪化させることで、外出を控えさせようという荒業だ。

 自分の気持ちを納得させるのが一番で、都民の幸せは三の次、四の次といった様相である。明かりを消したあげくに殺人事件などが起きても「外出したせいだ」ですんでしまうのだから命令する方は気楽でいい。

 人間の歴史は、夜をどう明るく過ごすのかということに心血を注いできた。原始時代はそれが死活問題だった。暗ければ肉食獣に襲われてしまうからだ。江戸時代も、江戸の町は暗かった。そもそも明かりというのが贅沢品だからだ。明るさというのはあくまで太陽がもたらすものであった。その結果生まれたのが「不定時制」である。夏と冬で時間の長さが違う。夏は昼が長くて夜が短い。冬は逆である。太陽の出ていない時間はなるべく家で過ごせというやり方だ。とにかく全てが太陽にかかっているのだから当然である。月明かりが明るいなどというのは寝言である。サーチライトではあるまいし、そう明るく照らしてはくれない。

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