令和4年の夏は猛暑+豪雨のWパンチなのか…台風4号・温帯低気圧の影響で大雨被害相次ぐ
「まさかここまで降るとは」──。被害を受けた地域からは驚きの声が上がっている。
5日、九州から東海は台風4号から変わった温帯低気圧の影響で大雨となった。高知県では「線状降水帯」が発生。四万十町では24時間に465ミリの雨を観測した。線状降水帯が発生すると、数時間にわたって同じ場所で大雨がつづく。台風上陸と線状降水帯の発生は今年初めてだ。
一方、北海道や東北では、大気の状態が不安定になったことで猛烈な雨が降り、北海道や青森では気象庁が「記録的短時間大雨情報」を発表した。「記録的短時間大雨情報」は、数年に一度程度しか発生しない短時間の大雨を観測した時に発表される。
今年は梅雨明けが早く、いきなり猛暑となった。まさか、この夏は猛暑と豪雨のダブルパンチになるのか。ウェザーマップの気象予報士・河津真人氏に聞いた。
「豪雨となるのは、南から湿った温かい空気が流れ込み、上空の冷たい空気とぶつかって積乱雲が発生するためです。線状降水帯は、同じ場所で次々と積乱雲が発生することで形成されます。現在、陸地から近い海水温が例年よりも高く、雲が出来やすい状態です。高気圧の勢力が強いと台風も近づけず、雲も発生しづらいので豪雨となる可能性は低くなりますが、この夏、高気圧が強いままということはないでしょう。高気圧が弱まった時、豪雨となる恐れがあります」
昨年8月は西日本を中心に全国各地で大雨となり、一昨年7月は九州を中心に豪雨災害が発生している。