「青学」「中央」「駒澤」の動向は…箱根駅伝と志願者数の気になる相関関係

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 一方、箱根駅伝で14回の最多総合優勝記録を持つ中央大は今春、伝統復活を狙ったが果たせなかった。2023年に多摩キャンパス(東京都八王子市)から茗荷谷キャンパス(東京都文京区)に法学部の1~4年生が移転し、都心回帰で注目されていたのに残念だろう。

 2023年に大学三大駅伝(出雲駅伝・全日本大学駅伝・箱根駅伝大学駅伝)を制して前評判が高かった駒澤大は、史上初2季連続3冠とはならず箱根駅伝2位に終わった。駒澤大は、アメフト部の問題で何かと話題を提供した「日本大学」や箱根駅伝でも上位常連校で広報力に定評のある「東洋大学」の陰に隠れ、日東駒専の3番手の印象を持たれていた。それが、箱根駅伝で優勝した2023年には志願者数が前年比約5%増の3万703人となり、イメージアップを図ることに成功した。仏教系の大学で工学部はないが、グローバル・メディア・スタディーズ学部をはじめ中堅私大上位の難易ランクをキープしている。
 
 今春の箱根駅伝3位の城西大は、埼玉県坂戸市にある薬学部の実績で知られる伝統校。これからも大学駅伝で、連続上位入賞を果たせば、そのPR効果は大きい。ちなみに大学の開学者は戦後自民党内閣で大蔵大臣(現・財務省)などを務めた水田三喜男氏である。

(木村誠/大学教育ジャーナリスト)

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