洋食レストランの洗い場はまるでチャップリンの「モダン・タイムス」だった

公開日: 更新日:

皿洗い編

 時給1500円の居酒屋の面接を受けたところ不採用だった。時給が高額なため20代、30代の若者が殺到し、60代の私ははじき飛ばされたのだろう。この推測を補強したのが、その後に受けた洋食レストランの洗い場の面接だった。

 昨年9月、店の支配人と面談した。部屋数が10を超える大型店で土日は休業。実は土日も予約が入るのだが働き手が不足しているため、やむなく休みにしているという。

 ここは時給が東京都の最低賃金に近い1100円(9月当時)。金額が低いためなかなか応募がなく、苦心しているそうだ。そのせいか、支配人は「面接にお越しいただき、ありがとうございます」と低姿勢である。警備会社の「おまえを雇ってやる」という上から目線とは大違いだ。

 あれこれ話して店を出たのが午後3時。1時間もしないうちに支配人から「勤めていただけますか?」と電話がきた。すぐに採用が決まったのは時給が低いからだ。

 先日の居酒屋での不合格と今回の合格。そこには金額の多寡によって人間が動く資本主義の原理が働いている。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  2. 2

    ヤクルト「FA東浜巨獲得」に現実味 村上宗隆の譲渡金10億円を原資に課題の先発補強

  3. 3

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手

  4. 4

    早大が全国高校駅伝「花の1区」逸材乱獲 日本人最高記録を大幅更新の増子陽太まで

  5. 5

    timelesz篠塚大輝“炎上”より深刻な佐藤勝利の豹変…《ケンティとマリウス戻ってきて》とファン懇願

  1. 6

    早瀬ノエルに鎮西寿々歌が相次ぎダウン…FRUITS ZIPPERも迎えてしまった超多忙アイドルの“通過儀礼”

  2. 7

    国民民主党“激ヤバ”女性議員ついに書類送検! 野党支持率でトップ返り咲きも玉木代表は苦悶

  3. 8

    池松壮亮&河合優実「業界一多忙カップル」ついにゴールインへ…交際発覚から2年半で“唯一の不安”も払拭か

  4. 9

    波瑠のゴールインだけじゃない? 年末年始スクープもしくは結婚発表が予想される大注目ビッグカップル7組総ざらい!

  5. 10

    アヤックス冨安健洋はJISSでのリハビリが奏功 「ガラスの下半身」返上し目指すはW杯優勝