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内田正治タクシードライバー

1951年埼玉県生まれ。大学卒業後、家業の日用品、雑貨の卸会社の専務に。しかし、50歳のときに会社は倒産。妻とも離婚。両親を養うためにタクシードライバーに。1日300キロ走行の日々がはじまった。「タクシードライバーぐるぐる日記」(三五館シンシャ)がベストセラーに。

(22)ドライバーとお客は「一期一会」だが…「もう一度会いたい」と願う出会いもあった

公開日: 更新日:

「袖すり合うも多生の縁」とか「一期一会」とか、1人の人間と見ず知らずの他人との出会いにまつわることわざはいくつもある。前者は、その2人は実は前世で出会っていて、再度会うのは偶然ではなく、何かの縁があり、必然なのだという意味なのだとか。

 後者は、一生に一度の出会いなのだから、その出会いを大切にしようといった意味で使われる。

 とはいえ、タクシードライバーとお客の関係は、単純な話でいえば「赤の他人同士」、それも一生に一度だけのわずかな「交差」にすぎない。仕事をしているときにいちいち「多生の縁」などと考えることはなかった。それでも私は「一期一会」なのだから、一緒にいるわずかな時間でも、お客に気分よくいてもらいたいという思いは少なからずあった。だから、私はとくに言葉遣いには注意を払っていて、年齢、性別を問わず、常に敬語で接していた。

 しかし、そんな私の流儀などお構いなしに、露骨な上から目線で話しかけてきたり、無理難題を突き付けてきたり、やたらと絡んでくるようなお客に出会ったりすると、こんな人間とは二度と会いたくないと思ったものだ。

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