著者のコラム一覧
松尾潔音楽プロデューサー

1968年、福岡県出身。早稲田大学卒。音楽プロデューサー、作詞家、作曲家。MISIA、宇多田ヒカルのデビューにブレーンとして参加。プロデューサー、ソングライターとして、平井堅、CHEMISTRY、SMAP、JUJUらを手がける。EXILE「Ti Amo」(作詞・作曲)で第50回日本レコード大賞「大賞」を受賞。2022年12月、「帰郷」(天童よしみ)で第55回日本作詩大賞受賞。

最後まで冷静と情熱の好ましいバランスを保っていた蓮舫氏。弱者への揺るぎないまなざしが詰まっていた。

公開日: 更新日:

 4人の回答ぶりを車に例えると、小池=高級ガソリン車、蓮舫=ハイブリッドSUV、石丸=テスラ、田母神氏=クラシックカーといったところか。確かにそれぞれに良さも趣もあるだろう。ただ、石丸氏の描こうとする景色にはほかの3人とは明らかに違う〈未来感〉があった。未来の経済を語るときも、明らかに彼だけは人口動態の観点をつよく感じさせたし。でもなあ、メガバンクの為替アナリスト出身、地方自治体首長経験者でもある彼の「日本を変えていくためには首都東京から」という主張は、皮肉にも都民以外にこそ強く訴求するのかもしれず、そこがどう得票に影響するかは未知の部分が大きいと感じましたね、正直。

 小池知事は通常運転。「世界で一番の都市を目指す」なんてヌルく空疎きわまりない発言はその最たるもので、ぼくなんかは「あぁまた〈らしいこと〉言ってるよ小池さん」としか思えないのだが、昔も今も東京最高! と本気で感じているような都民にとっては、さぞや耳に心地よい言葉であったことでしょうねぇ。そうそう、会見で小池知事にだけ投げられた質問があった。根強く取り沙汰される学歴詐称についてである。前日18日、弁護士の小島敏郎・元都特別顧問が、知事が虚偽の学歴を記載した疑いがあるとして、公職選挙法違反の容疑で東京地検に刑事告発したばかり。だが知事は不快感を隠さずに反論し「選挙妨害」とまでも言った。ちなみに3候補は触れさえしなかった。この疑惑は今回もこのまま終わっていくのだろうか。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    福原愛が再婚&オメデタも世論は冷ややか…再燃する「W不倫疑惑」と略奪愛報道の“後始末”

  2. 2

    「年賀状じまい」宣言は失礼になる? SNS《正月早々、気分が悪い》の心理と伝え方の正解

  3. 3

    「五十年目の俺たちの旅」最新映画が公開 “オメダ“役の田中健を直撃 「これで終わってもいいと思えるくらいの作品」

  4. 4

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  5. 5

    国民民主党・玉木代表「ミッション・コンプリート」発言が大炎上→陳謝のお粗末…「年収の壁」引き上げも減税額がショボすぎる!

  1. 6

    どこよりも早い2026年国内女子ゴルフ大予想 女王候補5人の前に立ちはだかるのはこの選手

  2. 7

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  3. 8

    「M-1グランプリ2025」超ダークホースの「たくろう」が初の決勝進出で圧勝したワケ

  4. 9

    「核兵器保有すべき」放言の高市首相側近は何者なのか? 官房長官は火消しに躍起も辞任は不可避

  5. 10

    楽天が変えたい「18番は田中将大」の印象…マエケンに積極譲渡で“背番号ロンダリング”図る