金沢海みらい図書館(石川県金沢市)巨大なワンルーム型、6000個の丸窓はエコも意識

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 まずは写真をご覧いただきたい。真っ白な直方体の建物のいたるところに備え付けられた丸窓は実に6000個。「金沢海みらい図書館」は巨大なワンルーム型だ。水由謙一館長が言う。

「どうしたら自然の光を取り入れることができるのか。そのためのシミュレーションや実験を、設計の段階から繰り返した結果、あのような形になったのです。曇りや雨天以外の昼間は書架以外、照明はほとんど必要ありません。窓は開閉できないため、地下から取り込んだ外気を書架の下の吹き出し口から出しています。冷暖房も同様で、人に近い下から冷やしたり暖めたりするので、天井に吹き出し口があるより効率が良いと思います」

 英BBCの番組で「世界のスーパーライブラリーベスト4」、米ウェブサイトによる「世界で最も美しい公共図書館25」などに選出されたが、デザインだけでなくエコや省エネも意識した建物なのだ。

 蔵書は約35万冊。特徴は3階にある日本海地域やものづくりに関する書籍が充実していることだ。

「金沢は昔からものづくりが盛ん。醤油の日本の5大産地のうちの1つですし、農業では加賀野菜が評判、近代以降では機械工業が盛んです。そういったものづくりに関する書籍は豊富に取り揃えています」(水由さん)

 読める新聞は27紙、雑誌は207誌というから、余暇を持て余しているような人たちでも退屈しない。飲食は1階のロビー・ギャラリースペースのみ可だ。

年間来館者は22万人

 年間の来館者は約22万人。地元の人たちだけでなく、海外を含む他の地域からの建築マニアたちの姿も目立つという。

「市内には円形の建物の金沢21世紀美術館や、金沢生まれの仏教哲学者の足跡を伝える鈴木大拙館など、当館も含めて興味深い建築物が数多くあります。武家屋敷や茶屋街などもそう。なので建築文化や本の好きな方はぜひ、立ち寄っていただければと思います」(水由さん)

「海みらい」には図書館のある地域が北前船と呼ばれる日本海側を航路とする海運船の寄港地であったこと、そこで子供たちに将来に向けて巣立つための知識を身に付けてもらいたいという願いが込められているという。

●住所 石川県金沢市寺中町イ1番地1(電076-266-2011)
●開館時間 10時から19時(土、日、祝日は17時まで。祝日を除く水曜と特別整理期間、年末年始は休館)
●アクセス 金沢駅から車で約15分、バスで約25分

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