奥飛騨温泉郷に星野リゾートの衝撃…果たして温泉郷全体が潤うのかどうか
観光案内所の印刷物によると、平湯の宿泊施設は20軒ほどだ。昭和初期に温泉地投資ブームが起こり、初期の分譲だけで126区画があったとする史料は、戦前からの繁栄ぶりを伝える。平湯温泉を含む奥飛騨温泉郷はその後、高度経済成長期の社員旅行、秘湯ブーム、さらには演歌「奥飛騨慕情」の大ヒット(1981年オリコンCDシングル年間売り上げランキング2位)で全国的な知名度を上げ、平成初期まで人気温泉地として宿泊客が年々増加した。
しかし、やがて宿泊客は減少。97(平成9)年に悲願の安房トンネルが開通したものの、観光効果は持続しなかった。2000年代になり「インバウンド」という国策がぶち上げられたが、地元の人々は「ブーム」に慎重だった。
さて、「界」の開業については「星野が来れば平湯温泉の知名度が再び上がるのではないか」と前向きな声が多い。「界 奥飛騨」の宿泊料金(予定)は1泊1人(2人1室時、朝夕食付き)で3万円超であることからもハイエンドな客層を呼び込みそうだ。平湯には“昭和のお宿”が多く、従来は50~60代が主要な支持層だったが、「界」の開業によって、平湯温泉を知らなかった若い世代もこの地に興味を持つ可能性もある。
■関連記事
■関連キーワード
-
地名で分かる災害リスク (4)大阪「梅田」は埋立地を示唆 東日本大震災で液状化した関東3エリアに共通する地名「日の出」が偶然でない理由
-
年金不安時代を生きるワーキングシニアの懊悩 「多死社会」に突入した「ゲット・ワイルド」な山谷は、超高齢化という「解けない愛のパズル」を抱いている
-
“パンダの聖地”アドベンチャーワールド中尾建子副園長「120種1600頭の『いのちのストーリー』をもっともっとお伝えしていきます」
-
日本の皇族存続への危機と「愛子天皇待望論」 男女平等「世界117位」の日本、古代は先進国だった? 16代の天皇のうち8代が女性だった「女帝の時代」
-
地名で分かる災害リスク (3)東京・港区愛宕の「アタ」も横浜・野毛の「ノゲ」も崖地 首都圏沿線の「丘」「台」は崩壊地名の可能性
-
世界初VTuber「キズナアイ」誕生10年 1260億円市場を生んだ開発者に聞く 2018年まで主流だった3Dモデルの製作費は3ケタ万円、「キズナアイ」が手掛ける地方創生と秋田の関わり


















