ニッポンは「衰退途上国」なのか…エンゲル係数がG7首位の衝撃

公開日: 更新日:

 都内の私大職員は「お金がないから昼食抜きって学生、結構見かけますね。友達と外で会うときも、外食しないために自宅で食べてから出かけるとか。確かに日本は衰退したなと感じますね」と顔をしかめる。

 大手スーパー店長はこう明かす。

「総菜や弁当に割引シールを貼るのを待ち構えるお客さんは以前からいましたけど、今じゃ残った弁当が3個なのに、30人ぐらいが遠目でうかがっていたり。お金持ちそうなマダムも争奪戦に加わるなど、恥も外聞もなくなりつつあるような」

 都内の個人経営のとんかつ店では値上げはせずに、ご飯のお代わり無料を1杯までにした。

「〈物価高で大変だね〉と気にかけてくれる常連さんもいますけど、〈もう来ない〉と文句を言われたり。すさんだ感じのお客さんが増えてきたかな」と店主。

 生活経済ジャーナリストの柏木理佳氏は「年金だけではまともに暮らせず、家に閉じこもるしかない。〈老人には死ねというのか〉と嘆く高齢者が増えている現実が、衰退の最たる例では。皆が皆、気持ちに余裕を失って衰退に拍車がかかる予感がします」と話す。

 中食に頼れるうちは、まだマシか。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも