大阪万博メディアデー参加で分かった…目立つ未完成パビリオン、職人は「えらいこっちゃ」と大慌て

公開日: 更新日:

 大阪・関西万博が13日開幕する。会場整備費だけで約2350億円が投じられた国家プロジェクトは、どんな「いのち輝く未来社会」を見せるのか。本番直前の9日に行われたメディアデーに参加した。

  ◇  ◇  ◇

 新大阪駅から大阪メトロ御堂筋線と中央線を乗り継いで約50分。今年1月に開業したばかりの夢洲駅を出ると、目の前に万博会場の東ゲートが広がる。午後1時の開場を前に国内外の報道関係者4500人超がゲート内側にごった返した。ただ、メディアデーとは名ばかりで、フリー記者や「しんぶん赤旗」などは参加すら許されなかった。

 開場から30分後、大屋根リングの設計者である藤本壮介氏が“直々”に「リングツアー」を実施したのだが、まあグダグダ。開始時刻を過ぎても藤本氏はおろか誘導スタッフすら集合場所に現れない。ヤキモキする中、集合場所から少し離れたリング下に黒山の人だかりが。慌てて駆け寄ると、知らぬ間にツアーが始まっていたのだった。

 置いてけぼりをくらった約100人の報道陣をよそに、何やら解説している藤本氏。ところが、ハンズフリー拡声器の音が小さすぎて何も聞こえない。せっかく英語の通訳を用意したのに、外国人記者も「聞こえないよ」と苦笑していた。

 あまりのグダグダっぷりに呆れながらツアーから離れてリングに上ると、大阪湾から吹き付ける強風が気になって仕方がない。すり鉢状のリングの最も高いところに上がっても、見えるのはパビリオンの屋根と海だけ。斜面に植えられた草花を管理するスタッフいわく、「風が強いせいで花が育ちにくい」。そのせいか、目立つのは茶色のススキばかりだ。

 リング上の景色は代わり映えせず、ただただ強風ときつい照り返しにさらされる。会場自体に日差しを遮るものが少ない上、白っぽい舗装が施されているため、まぶしくてたまらない。晴れた日はサングラスに、暑さ対策も欠かせない。

 海外パビリオンは参加国が独自に用意するタイプA42館のうち26館が公開されたものの、工事の遅れがそこかしこに。木造建築のイタリア館から出てきた職人に進捗を聞くと「内装がまだでね」とひと言。「えらいこっちゃ」と言いながら仕事に戻っていった。

 ザッと見た限り、海外パビリオンの大半は外装が仕上がっている。ただ、プレハブ型のタイプXで参加するインド館は、入り口前の舗装すら未完成。ブルーシートや建築資材が置かれていた。

 アチコチ綻びが目立つが、吉村府知事が「価値観が変わる」と豪語する大阪ヘルスケアパビリオンはどうか。さぞすてきな体験ができるのかと思いきや、一番の見どころとされる体験コーナーは開場からわずか2時間で終了。見せへんのかい!

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 暮らしのアクセスランキング

  1. 1

    男性シニアの再就職は元公務員でもこんなに難しい 中高年がハマりやすい「リスキリング」の落とし穴

  2. 2

    近鉄「しまかぜ」(大阪難波~賢島、京都~賢島、近鉄名古屋~賢島)見て、飲んで、食べて、くつろいで…伊勢志摩まで充実の2時間強

  3. 3

    能力アピールも資格取得もムダ! 元公務員でも難しい「男性シニアの再就職」を突破できるのは「謙虚な人」という“無慈悲な実情”

  4. 4

    なぜ女性天皇はダメなのか?旧宮家の養子案そのものが、女性・女系天皇を阻止するために生まれたものだ

  5. 5

    佳子さまは「皇室を出たい」が本音? 秋篠宮さまは女性皇族問題めぐり宮内庁に異例の「苦言」

  1. 6

    日本三景「天橋立」にクマ出没も“スピード捕獲”できたワケ…宇都宮市では3日と難航したのに

  2. 7

    関東で震度5弱の地震…ズドンと衝撃→長い揺れナゼ? 気になる首都直下型地震との関連性を専門家に聞いた

  3. 8

    「士業で独立」を夢見る中高年の理想と現実 60歳を過ぎても役に立つ資格とは

  4. 9

    これが日本の「中流」サラリーマン転落の軌跡 年金の「繰り上げ受給」を選ぶのは、お金と仕事がない人

  5. 10

    クマが西日本各地でも異常出没する深刻事情…とうとう神戸市内でも初確認される

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    トランプ大統領と高市首相がG7夕食会で「口論」し他国首脳が仲裁に? 仏メディアが報道の驚愕

  2. 2

    和久田麻由子アナ成功のカギは、“NHKの鎧”を脱いで個性を出せるかにある

  3. 3

    高市首相G7サミット「成功」は眉ツバ…トランプ大統領ほか各国首脳からスルーされ“ボッチ”が実態か

  4. 4

    トランプ大統領の真珠湾発言は軽口にあらず 突きつけたのは「主導権はアメリカ」という現実だ

  5. 5

    高市首相初訪米での英語挨拶にトランプ大統領「通訳使え」…案の定SNSで蒸し返された“経歴疑惑”

  1. 6

    小笠原慎之介に「実質FA移籍」の揶揄…巨人入りは“いろんな意味”でイバラ道

  2. 7

    ドジャース大谷翔平"血だらけ中指”の原因はマメじゃない? 日米のメディアの事実誤認

  3. 8

    いとうあさこだけでない「育ちの良さ」が隠せない50代女芸人…“実家が太い”“隠れ高学歴”の強者も

  4. 9

    大谷翔平が尻を“血だらけ”にしながら今季7勝目「こういうこともある」とコメント

  5. 10

    無邪気過ぎる“激ヤバ”高市外交が世界に恥さらし…首相は英国で、進次郎氏はインドネシアでやらかし大炎上