進次郎農相“次の一手”の勝算…「入札備蓄米」買い戻し→安値で売りなおしでコメ価格は下がるのか
次の一手は成功するのか。小泉進次郎農相が3日、3月に「競争入札」で売り渡した備蓄米を買い戻すと表明した。
買い戻した備蓄米を「随意契約」で安く売りなおし、コメの価格全体を下げるつもりだ。
進次郎氏が買い戻すのは、前任の江藤拓農相が競争入札で売った、「江藤米」などと揶揄されている備蓄米だ。
後任の進次郎氏が随意契約で売った備蓄米は5キロ2000円前後で店頭に並んでいるが、競争入札で売られた備蓄米は5キロ3500円前後と割高なため、需要が鈍いという。
小売店のなかには卸業者との取引をキャンセルするものもあらわれているという。日経新聞によると、「落札時は全て行き先が決まっていたが、今は小売りから2割ほどがキャンセルになっている」そうだ。
競争入札では24年産米と23年産米が、合わせて31万トン放出され、随意契約では22年産米と21年産米が、計30万トン放出される。
競争入札されたコメの需要が鈍いのは、古古米である22年産のコメも「十分おいしい」という評価が広がり、5キロ3500円は高すぎて消費者が魅力を感じなくなったからだとみられている。たいして味が変わらなければ、消費者が安いコメを選び、高いコメを避けるのも仕方ない。