消えゆく女子大「共学化」による生き残りの成否…“マンモス校”武庫川女子大には4万超の反対署名が

公開日: 更新日:

 だが少子化で学生数が減少する中、共学化したところで生き残れるものなのか。

「共学化の成功に必須なのが、就職の際に受け皿になりやすい経済・経営といったビジネス系などの学部の新設です。成功例とされるのがそれぞれ04、05年に共学化した武蔵野大学や京都橘大学です。今回の武庫川女子大のような大規模校の共学化は前例がありませんが、武庫女の場合、文系理系学部がだいたい揃っているので、小規模女子大よりは条件的に有利で、おそらく学生をうまく集められるのではないでしょうか」(石渡嶺司氏)

 多くの学生に選ばれるにはさらに条件がある。

「重要なのが立地です。最近の学生は忙しいので、タイパを特に重視します。その点、同大のメインキャンパスは阪神本線で大阪から20分、三宮から25分ほどの鳴尾・武庫川女子大前駅から徒歩7分ほどのところにあるので、その条件はクリアしているといっていいでしょう」(石渡嶺司氏)

 男子学生が入学する際に必要なトイレなどの改修工事等の費用面も、武庫川女子大を運営する学校法人の財政力なら問題がないとのこと。

 今のところ、燃え盛る反対運動以外に懸念点は見つからないという。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 暮らしのアクセスランキング

  1. 1

    農水省は「生産量が需要を大幅に上回る」と…“コメ余り”予想でも新米価格が下がらないワケ

  2. 2

    JICAの「ホームタウン」事業撤退で損なわれる国益…排外主義的なデマ拡散で苦情殺到の異常事態

  3. 3

    「共生社会のお手本」群馬県大泉町のいま 参院選でなぜ参政党候補が最多得票だったのか

  4. 4

    アナタは大丈夫?映画館・電車でのマナー違反…“自己チュー度”をセルフ診断でチェック!

  5. 5

    恵比寿「たつや 駅前店」では80歳くらいの女子が生ビールのジョッキを両手で抱えて飲んでいる

  1. 6

    万博協会が中学生記者への記者証発行めぐり醜悪な“たらい回し”…「取材に行きたい」だけなのに!

  2. 7

    “イヤホンつけっぱ”はコミュニケーション拒絶? ラーメン店主が「やめて」と訴え騒動に…

  3. 8

    松本若菜『わたしの宝物』で注目の「托卵妻」って? 識者が予想する“生息率”に男性はゾゾッ確実

  4. 9

    中山競馬場フードコートに前代未聞の出店!ライバル紙の東スポ食堂を辛口採点してみた

  5. 10

    小林鷹之氏と旧統一教会のズブズブ…総裁選出馬会見で突っ込まれ“逃げ”のトーンダウン

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人vs阪神またもドラフト場外戦勃発!1巡目指名8年で5回モロかぶり…中日とヤクルトも参戦か

  2. 2

    叱責、鉄拳、罰金…試練の日々で星野監督よりも「怖かった人」

  3. 3

    ドラフト外入団の憂き目に半ば不貞腐れていたボクを最初に見出してくれたのは山本浩二さんだった

  4. 4

    ドジャース佐々木朗希にリリーバーとしての“重大欠陥”…大谷とは真逆の「自己チューぶり」が焦点に

  5. 5

    長嶋一茂は“バカ息子落書き騒動”を自虐ネタに解禁も…江角マキコはいま何を? 第一線復帰は?

  1. 6

    前橋市長の「ラブホ通い詰め」だけじゃない…有名女優らもキャッチされた格安ラブホ不倫劇の舞台裏

  2. 7

    次期巨人監督へ桑田二軍監督が腕まくり! 松井秀喜氏への“つなぎ登板”は球団の思惑とも合致

  3. 8

    林芳正氏が自民党総裁選“台風の目に”…「2強」失速でまさかの決戦投票進出あるか

  4. 9

    国民民主・玉木代表が維新の“自民すり寄り”に猛ジェラシー! 総裁選後の「補完勢力」の座めぐり場外乱闘勃発

  5. 10

    杉田かおるの窮地を陰から支えていた舘ひろしの男気