「タイパ重視」ほど非効率的なものはない…アナタの部下は大丈夫?
「ウチの若手社員なら、タイパが悪いって言いそうだなあ」──IT企業の40代マネジャーは、俳優の松重豊(62)が「部長」に扮するCMを見てそう思ったそうだ。
経理DXサービス「Bill One」のCMで、顧客と交渉するために急きょ、出張を決めた“松重部長”は、飛行機のチケット代も「とりあえず私が出す」ときっぱり。同行した若手社員は「部長の行動力、これが営業力なんだって」と感服し、松重部長も「当たり前のことだよ」と平然と答える。だが、「いったん自腹って痛いよな」と本音がこぼれてしまうというオチだ。
「その時は非効率的だと思えても、手間をかけて対面で誠意を見せた方が結果的に問題解決が早い場合も多い。昭和世代なら理解できると思うんですけど、ウチの若手はたぶん〈出張よりオンラインの方がコスパもタイパもいい〉って言うでしょうね」と前出の40代マネジャーはコボす。
組織開発・人材育成を支援するALL DIFFERENTなどが11日に発表した新入社員意識調査によると、キャリアアップにつながる理想の上司(複数回答)は、「間違いを指摘して正してくれる」が56%でトップ。次いで「具体的に手順を細かく教えてくれる」の43%、「仕事やキャリアの悩みを相談できる」の40%が続く。