青森県の紅葉名所でクマが箱わな破壊し脱走の仰天…総入れ替えしたばかりだったのに

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「もみじ山」散策コースを一部立ち入り禁止に

 箱わなが破壊された事例は、他の市町村でも報告されている。そのため、黒石市は昨年度、老朽化したり、強度が低い箱わなを処分。強度基準を満たした箱わなに入れ替えた。

「各所に設置している箱わなすべてを点検し、天井部を強化します。捕獲したクマの動きを観察したところ、隙間から手を出して格子に引っかけ、引っ張って壊していた。手が通らないようにすれば同じ壊れ方はしないはずです。天井部分に横に2本、鉄筋を追加し、格子の間隔を細くして強度を高めます」(前出の担当者)

 現場周辺では先月17日と29日にも、クマの目撃情報があった。紅葉の見ごろを迎え、市は「もみじ山」の散策コースを一部立ち入り禁止にし、忌避剤や撃退スプレーを常備するなど、安全対策を講じている。

「現在のところ黒石市では人身被害は出ていませんが、本来なら処分できたはずのクマが逃げ出し、人に危害を加えるような事態となれば、大変なことになります。今後もできる限りの対策は行っていきます」(前出の担当者)

 国は自衛隊による箱わなの設置に加え、ハンターの確保や警察によるライフル銃の使用など、今月中旬までに緊急対策の施策パッケージを取りまとめる方針だが、どれほどの効果があるのか。いつ取り掛かるのか。

 今もなお農林業や観光業、警備員、工事関係者、自治体職員らが危険と隣り合わせで業務に従事している。一刻も早い支援が必要だ。

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