著者のコラム一覧
島田裕巳宗教学者、作家

1953年、東京都生まれ。東京大学文学部卒業。宗教学者、作家。現在、東京通信大学非常勤講師。「葬式は、要らない」「死に方の思想」「日本の新宗教」、「日本人にとって皇室とは何か」など著書多数。

天皇が東京六大学野球を観戦…サッカーや大相撲にはあるのにプロ野球には“天皇杯”がないワケ

公開日: 更新日:

 天皇杯の場合、それが授与されるのは、一競技に一つが原則となっている。ただ、例外と見られるものがある。

 その一つが、大相撲とアマチュアの全日本相撲選手権大会の場合である。ただ、大相撲の場合、正確には天皇杯ではなく、「天皇賜杯」と呼ばれる。

 それも、大正14(1925)年に、当時摂政だった後の昭和天皇が、東宮御所の台覧相撲で、相撲協会へ下賜金を授けたことがきっかけになっていたからだ。これに感激した当時の東京相撲協会が、その下賜金を元手に天皇賜杯を製作した。

 軟式野球も実は天皇賜杯で、昭和23(1948)年に福岡での第3回国民体育大会で、昭和天皇夫妻が熱心に観覧し、下賜金を与えたことが、純銀製のトロフィーができるきっかけになっていた。

 東京六大学の場合、戦前には野球大会としてもっとも人気が高かった。そこで、連盟が結成された翌年の大正15(1926)年から、「摂政杯」が与えられた。これが「東宮賜杯」となる。東宮とは皇太子のことである。

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