著者のコラム一覧
坂田冬彦

1962年生まれ、神奈川県出身。役所勤めの後、憧れだった路線バス運転手に。60歳で定年退職。現在大型ショッピングセンターの施設警備員として奮闘中。

(3)ある高齢女性の迷惑行為にウンザリ

公開日: 更新日:

 さらに、おばあさんの容姿も尋常ではない。ヤマンバのようにボサボサの白髪だ。身長150センチくらいだろうか、小柄なおばあさんだった。

 少しすると、50歳くらいの女性が走り寄ってきた。停止しているクルマにぶつけたのを目撃して防災センターに電話をしてきた女性らしい。「警備員さん、このクルマです」と彼女が言う。間髪を入れず、「あたしじゃないよ」とおばあさん。平然とした口ぶりだ。この状況からすれば、どちらが本当のことを言っているかは一目瞭然だ。防犯カメラで後ほど確認すればわかることだ。

 目撃者がいるのでひとまずインフォメーションセンターに無線を入れ、ぶつけられたクルマの持ち主を館内放送で呼び出してもらった。

 物損事故のため、警察にも連絡し警察官の到着を現場で待つことにした。警察官とぶつけられたクルマの持ち主が到着するまでの間、おばあさんに質問した。個人情報に関すること(住所や電話番号など)は、警備員は聞くことができない。

 私は「おばあさん、どうしてこんなにゴミをいっぱい積んでいるの?」と聞いてみた。そのとたん、激怒したおばあさんは「これはゴミじゃないよ、大事なものなんだから」と言い放つ。世間でしばしば話題になるゴミ屋敷問題の当事者がそうであるように、このおばあさんも多くの人にとってのゴミをゴミとは認めないようだ。

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