相次ぐ神社仏閣の火災…実は年平均60件と横ばいでも見過ごせない「2つのリスク」
「ひとつは放火です。神社・寺院の多くは広い敷地を持ち、塀などで完全に閉ざされているわけではありません。参拝者を受け入れる場所ですから、外部から人が立ち入りやすいという特徴があります」
神社・寺院に限った統計ではないが、東京消防庁管内では1977年から長年、「放火及び放火の疑い」が出火原因の1位だった。ただ、防犯カメラの普及などを背景に放火は減少し、近年は電気設備機器による火災が1位になっている。実際、京都の東福寺では、電気火災につながる火花放電を検知する装置を庫裏と方丈(いずれも寺院の生活空間)に導入している。
もうひとつ、寺院ならではのリスクが墓参りなどで扱う火だ。
「寺院には墓地があり、墓参りでは灯明(仏前に供える明かり)や線香などの火を使います。特にこれからの季節は、堆積した落ち葉に火が移り、火災につながる可能性があります。寺院側はこまめに清掃して燃えるものを少なくする。墓参りをする人も消火用の水を用意し、火を消すか、消えたことを確認してからその場を離れることが大切です」
間もなく秋のお彼岸。墓参りに出かける時は、身近な火の扱いを改めて見直したい。


















