シャープ社員戦々恐々? 鴻海は中華圏の有名ブラック企業
台湾の鴻海精密工業から3888億円の出資を受ける契約を結び、傘下に入ることとなったシャープ。3月期決算時に、2559億円の赤字を計上した日本の大手電機メーカーに、外資からの救いの手が差し伸べられたわけだが……。
この鴻海、実は典型的な「ブラック企業」として中華圏内では有名なのだとか。2006年に英サンデー・テレグラフ紙が調べたところ、同社の中国法人である「富士康」(フォックスコン)は、工場の従業員の平均月収が約1万3400円(!)。そのうえ労働時間は1日平均15時間を超えるという過酷さだったという。その状況は改善されておらず、2010年以降、16人の工員が飛び降り自殺を図るという異常事態となっていた。ほかにも、2011年には成都工場で死者を出す爆発事故を起こしていたり、2013年には江蘇省昆山工場の河川汚染が問題になったり。何かと「ヤバイ」経歴を持つのが鴻海なのだ。
そんな企業の傘下に入ることになるシャープは、大丈夫なのだろうか。
企業M&Aアドバイザリー業務などを手がけるプロジェクト・オーシャン株式会社代表の早川智也氏が言う。