花園万頭、人形町亀井堂…和菓子店が経営破綻で消えていく
和菓子店が大ピンチだ。東京商工リサーチの「2018年1~10月の和洋菓子店の倒産状況」によると、倒産件数は前年同期比の1.2倍に上った。
「今年は有名店の『花園万頭』が倒産するなど、和菓子店の経営難が目立っています。9月には昭和4(1929)年創業で、瓦せんべいが有名な人形町亀井堂も、東京地裁から破産開始決定を受けています」(東京商工リサーチ調査部の関雅史氏)
花園万頭は、天保5(1834)年創業の老舗和菓子店。まんじゅうに加え、「ぬれ甘なつと」が人気で有名百貨店内など全国56カ所に売り場があった。ピーク時には約42億円(94年6月期)の売上高を誇ったが、昨年(17年6月期)は約19億円まで減少。債務超過に陥り、5月に倒産した。
「コンビニはシニア層を獲得するため、数年前から和菓子に力を入れ始めています。レジ付近に、一口サイズのようかんやどら焼きを並べ、購買意欲をそそっています。その影響もあって、昔から商店街にある小さな和菓子店は売り上げが減少しています」(流通関係者)