田中幾太郎
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田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

5月の売上高は6~8割減 再開後もデパ地下頼みで客足戻らず

公開日: 更新日:

「再開しても、見込んでいたほどの成果は上げられていない」と話すのは高島屋の社員。同社は5月中旬から次々に全館営業を再開した。

「客足はだいぶ戻っていますが、売り上げに結びつかない。子供服などは前年より上回っているものの、全体的に見ると全然ダメ。お中元商戦も期待薄です」(同)

 5月のマイナス幅が最も小さかったそごう・西武は綿密に計算された再開時期が功を奏した。全店舗で食品売り場は営業を継続し、5月中旬から段階的に全館営業に踏み切っていった。

 5月30、31日の売上高は前年同期比約10%減。前出の伊勢丹新宿本店と同じだが、それは1店舗だけの数字。三越銀座店(約40%減)などグループの他店舗データは入っていない。一方、そごう・西武の売上高は全15店舗のデータを反映した数字だ。それでも、そごう・西武の親会社セブン&アイ・ホールディングスの幹部は「危機的状況は変わらない」とこう話す。

「百貨店の業態そのものが限界にきている中で、新型コロナが追い打ちをかけた格好。一気に百貨店業界が後退していくのではと危惧している」

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