小沢コージ
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小沢コージ自動車ジャーナリスト

雑誌、web、ラジオ、テレビなどで活躍中の自動車ジャーナリスト。『NAVI』編集部で鍛え、『SPA!』で育ち、現在『ベストカー』『webCG』『日経電子版』『週刊プレイボーイ』『CAR SENSOR EDGE』『MONOMAX』『carview』など連載多数。TBSラジオ『週刊自動車批評 小沢コージのカーグルメ』パーソナリティー。著書に『クルマ界のすごい12人』(新潮新書)、『車の運転が怖い人のためのドライブ上達読本』(宝島社)、『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた 27人のトビウオジャパン』(集英社)など。愛車はBMWミニとホンダN-BOXと、一時ロールスロイス。趣味はサッカーとスキーとテニス。横浜市出身。

アルピナB3は一見普通のBMW でもフェラーリよりもレア!

公開日: 更新日:

BMW ALPINA B3(車両価格:¥12,290,000/税込み)

 まさしく連載タイトル通り、乗らなきゃ語れない! クルマに乗ってきた。新型アルピナB3。世界に先駈け去年の東京モーターショーでワールドプレミアした高級スポーツセダンだが、一見すると普通のBMW3シリーズ。微妙に太い19タイヤを履き、車高も低めだが、一般の人にはあまり特別には映らないはずだ。

 だが、コイツはれっきとした「アルピナ車」であり、正式ブランド名はドイツBMWから完全独立した「BMWアルピナ」。そもそも1960年代にイチBMWチューナーから始まった小規模独立系自動車メーカーなのだ。

 一時はホワイトボディーをBMWから卸して貰い、自社製チューンエンジンを載せてアルピナ車として販売していた。今もエンジンは自社職人による手組みで、それがBMWに送られ、ドイツのBMW工場で組み上げられる。しかし、価格はベースの現行3シリーズの倍以上で新型B3にしろ1229万円から。普通の人にはワケがわからないだろう。

発進こそ普通の3シリーズだが…

 だが乗ればわかる。アルピナ専用ステッチが入ったステアリングを握り、ひとたびイグニッションを入れれば、3シリーズとは微妙に違う野太い排気サウンド。

 まずエンジンが全然違っていて、3シリーズの中でも特にハイパフォーマンスな次期型M3に採用予定の3ℓ直6ツインターボのS58型ユニットを搭載。しかも元々480ps以上発揮するS58型でありながら、アルピナの手でピークパワーは462psにダウン。代わりにピークトルクを150Nmも上げ、700Nmに太らせている。

 これが街中で凄い。発進こそ普通の3シリーズとさほど変わらないが、ひとたびをアクセルを多めに踏み込めば、スムーズかつ巨人の手に背中を押されるよう加速を発揮し、別世界へ連れて行ってくれる。

B3だけなら生産台数は年間数100台

 乗り心地もかつてのアルピナほど柔らかくはないが、十分しなやかで高速道路ではビシっと矢のような直進性。クネクネした高速コーナーも大得意で、BMWとメルセデスのいいとこ取りをしたような俊敏性と落ち着きを見せる。大人しく走るべきところでは大人しく、飛ばせるところでは心ゆくまでぶっ飛ばせるのだ。

 さらなる驚きは生産台数が今もわずか年間1600台程度という少なさ。それも3シリーズ、5シリーズ、7シリーズベースのアルピナにSUVまで合わせてだからB3だけなら年間数100台しか作られないことになる。

 アルピナ曰く「それ以上作ると思うような品質を保てないから」らしいが、今やフェラーリが年間9000台、マクラーレンが5000台前後作られる時代。ここまで味にこだわるプレミアムブランドは珍しい。しかも見た目はあくまでも控え目。分かる人だけにわかるスーパーレア上質ブランドなのである。

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