「円安」はどこまで進む…ワクチン購入が加速の原因か?
「円安」が進んでいる。対ドルだけでなく“円全面安”の様相だ。
先週17日の外国為替市場で円は1ドル=106円台前半と5カ月ぶりの円安・ドル高水準となり、対ユーロでも1ユーロ=128円台半ばと2年2カ月ぶりの円安水準をつけた。英ポンドに対しても1ポンド=147円台半ばと1年2カ月ぶり、豪ドルでも1豪ドル=82円台前半と2年2カ月ぶりの円安となった。
足元も、1ドル=105円台、1ユーロ=127円台となっている。
市場では、新型コロナウイルスのワクチンを輸入するため「円安」が加速したとみられている。17日付の日経新聞も「ワクチン調達、円安の思惑」と報じている。日本政府は、米ファイザー、英アストラゼネカ、米モデルナから、ワクチンを購入する契約を結んでいる。日経新聞は、この3社に支払う金額を3000億~4000億円規模と試算している。外国企業に費用を外貨で支払うため円を売る必要があり、円安が進むという解説である。ワクチン輸入によって円安は進むのか。どこまで下げる可能性があるのか。