日経が報じた日産自動車「スカイライン開発中止」の真相は
高い速度性能がユーザーの支持を集める一方で“族車”などと揶揄する向きもあった日産自動車のスポーツセダン「スカイライン」。日産の現行車種の中で最も長い歴史を持ち、良くも悪くも日産を象徴するクルマだ。
そのスカイラインの次期車の開発中止を日本経済新聞が報じたのは6月12日のことだった。すでに部品メーカーなど主要取引先に兄弟車とされる「フーガ」や最上級セダン「シーマ」など国内セダン3車種とともに開発中止の意向を通達。国内セダン市場から全面撤退する可能性もあるという。
世界的なセダン離れが加速しているうえ、業績不振が続く中、限られた経営資源を電気自動車などの次世代車や米国などで人気の高い大型SUV(多目的スポーツ車)の開発に集中させる狙いがあるとされた。
■副社長は「諦めません」
ところがそれから3日後に開かれた主力コンパクトカー「ノート」の上級モデル「ノートオーラ」の新車発表会――。出席した国内部門担当の星野朝子執行役副社長は「日産は決してスカイラインを諦めません」と述べ、報道内容を一部否定してみせたのだ。一体、真相はどうなのか。